どうも。密かに工場のピッキングシステムを作ったこともある(元)工場人事担当の陣ジィです。色んな仕事に携わっているのですが、まさかピッキングのシステムまで・・・って感じですかね?
ちなみに、学生時代に運送会社で少しだけピッキングのアルバイトをしていたこともありました。
今日は、現役でピッキングの仕事をされているM香さんに話を聞いてみました。M香さんはピッキング歴2年の20代女性です。
とっても元気なM香さんは、ピッキングは単純作業のようで、実は単純作業ではないと言います。どういうことなのでしょうか?というわけで、今日は
工場のピッキング作業ってどんなことをするの?
というテーマを取り上げてみたいと思います。工場関係の求人広告を見ていると良く見掛ける「ピッキング作業」ですが、実際はどのような仕事内容でしょうか。
工場のピッキング作業とは?部品を供給する仕事です!
ピッキングって聞くと、私の場合は工場の仕事を思い浮かべます。しかし、世の中にはピッキングという言葉だけで悪いイメージを抱く人も居られます。それは、ドアの鍵を空けて何かを盗む時のドアの鍵を空ける行為のことも指すからです。
また、ギターを弾く時の動作についてもピッキングと言うようですね。元々pickという単語には色々な意味があるので、pickingもその数だけの意味があるような印象です。
YouTubeでピッキングの動画を探していたら、上記2点に関する動画ばかりでした。そんな中、お菓子工場の短いピッキング動画があったのでちょっと見てみましょう。
作業員が走っているのが更に臨場感を演出している動画でした。実際の現場って感じですよね。このように、動画で見るとすぐに実際のイメージが湧くのではないでしょうか。
動画を見るとピッキング作業という仕事が何をするのか良くわかったと思いますが、指定された商品や部品を集めて次の工程に送るのがピッキング作業です。
そして、ピッキング作業には大きく次の2種類に分けることができます。
- 種まき
- 摘み取り
ちなみに、先程の動画は摘み取りと言われるピッキング作業です。それぞれ特徴が違うので、もう少し詳しく見て行きましょう。まずは種まきから。
種まきピッキング作業の特徴
「種まき」と呼ばれるピッキング作業の一般的な手順は次の通りです。
- 指示書の内容を確認
- ベルトコンベアで運ばれてくる商品・部品を取出す
- 取り出した商品・部品を箱・籠などに入れる
上記の工程を何度か繰り返し、指示書の内容が全て満たされればOK。次の工程に流流すことができます。
種まきの特徴としては、同時に複数のオーダーが入ることがある点です。ですから、一人で作業を行うのではなく、役割分担を決めてチームで作業をするという場合もあります。
複数のオーダーが入るので、作業は複雑になることもあります。ですから、種まき作業には
- より早く
- より正確に
ということが求められます。集中力が途切れると、作業効率が低下してチームの他のメンバーに迷惑を掛けることになるかもしれません。集中力を長時間保つことは難しいかもしれませんが、慣れれば少しずつできるようになるでしょう。
では、次に「摘み取り」について見て行きましょう。
工場での摘み取りピッキング作業の特徴
「摘み取り」と呼ばれるピッキング作業について紹介しましょう。摘み取りというだけあって、果物や野菜の収穫をイメージすると解り易いと思います。
英語では「Single Picking」や「Order Picking」とも呼ばれ、求人案内にも書かれている場合があるので、覚えておくと良いでしょう。
摘み取り方式のピッキング作業で有名なのは、本やCDなどの通信販売を行っているAmazonでしょう。テレビでも紹介されることがありますし、話のネタなどにも出てくることがあります。動画がありましたので、ちょっと見てみましょう。
摘み取り方式のピッキング作業の場合、どこに何があるのかということを把握しておくことが重要になります。つまり、最短ルートで指示書に書かれた商品や部品を取り出すことができれば時間短縮になりますよね。
ピッキングの仕事は歩合制というわけではないのですが、やはり仕事では何事も効率というものが求められます。より速く、より正確に仕事ができれば、あなたの評価も鰻登りで間違いなしですね。
工場によってピッキング作業は様々!
実はM香さんの行っているピッキング作業は摘み取り方式なのですが、小さな部品をピッキングするので、歩いて部品を取りに行くということはありません。人が立っている状態で手が届くような範囲の棚があり、そこから部品を取り出すという方法なのです。

摘み取りイメージ
具体的な手順を教えて貰いました。
- 指示書のQRコードを読み込む
- タッチパネルに取り出す部品の棚番号が表示される
- 指示された棚の部品を取り出す
- 全て部品が揃えば終了
実は、これだけのことですがちょっとハイテクでした。部品を取り出す順に棚のランプが光るような仕組みになっているので、取り違えることは殆どありません。しかも、手を入れることでセンサが反応して取り出したことを認識するので、間違いが起こらないということですね。
最近ではロボットによるピッキング作業も増えてきているようですが、工場の技術はどんどん進化しているという印象です。本当に知識やスキルが無くても大丈夫そうです。
では次に、工場でピッキング作業の仕事をするメリットについて考えてみましょう。
工場でピッキング作業の仕事をするメリットとデメリット
工場への就職を希望して求人広告を見ていて気になるピッキング作業。どのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。

ピッキング作業のメリットとデメリット
それぞれについて考えてみたいと思います。まずはメリットから。
工場でのピッキング作業のメリット
工場のピッキング作業の求人広告を見ると、「未経験者OK」と書かれています。
つまり、ピッキング作業のメリットはこちら。
- 特別な資格不要
- 誰でもできる
- ノルマ無し
但し、ピッキング作業にはフォークリフトを使用する場合もあります。その場合はフォークリフトの免許が必要となりますが、必ずしも必要というわけではありません。

フォークリフトが必要な場合も
また、基本的にどの工場でもノルマは無いでしょう。但し、効率的で正確な仕事をしていないと指導が入ることになるので注意しましょう。特に、次工程に部品を供給するので、部品が間違っていると他の人に迷惑を掛けることになります。
工場でのピッキング作業のデメリット
ピッキング作業のデメリットは体力的な問題です。
特に摘み取り方式のピッキング作業で、Amazonのように広い範囲の倉庫での仕事となると、かなり歩く必要があります。最近はロボット化が進んできているようですが、それでも体力的な負担が大きいでしょう。
毎日立ち仕事というより、毎日歩き続ける必要があるのです。健康的な生活を送れるような気もしますが、逆に体力に自信の無い人の場合はかなり辛いのではないでしょうか。
実は私は腰痛があり、長時間歩くことが苦手。ですから、広い倉庫でのピッキング作業というのは体力的に厳しいと思っています。
しかし、工場によっては、M香さんのように殆ど動くことの無いピッキング作業という場合もあるので、一概に言えない部分もあります。
まとめ
今日は、実際に自動車部品工場でピッキング作業の仕事をしているM香さんに、実際のピッキング作業がどのようなものなのかということを聞いて勉強してみました。では、もう一度記事を振り返ってみましょう。
ピッキング作業は、大きく分けると次の2種類の方法があります。
- 種まき
- 摘み取り
共通しているのは、指示書通りに商品や部品を集めて次の工程に渡すということです。
工場におけるピッキング作業の場合、殆どは次工程への部品供給ということになります。集中して迅速な作業を行わなければ、次工程に迷惑を掛けることになるので、注意が必要です。
また、ピッキング作業の特徴としては
- 特別なスキル不要
- 未経験者でもできる
- 歩く必要があり、体力的に厳しい
ということが挙げられます。しかし、誰でもできるという点では、凄く魅力的だと思いませんか?特に期間工の場合、給料はキツイ仕事でもピッキング作業でも基本的に同じです。
コメント